明るいうつ病患者の休み方

失敗記録とその言い訳集(?)。パニック障害・抑うつの症状と治療法については素人知識です。

ライブが見られない身体になったかもしれない

パニック障害ですねと診断された時、カウンセリングでこれまでの人生や最近の出来事、自分の性格についてなど色々話したあと、先生に言われたのが

「あなたさんは昔から、ものすごい集中力で物事に没頭するのが得意で、その能力で今までいろんなことを叶えてきたけれど、その分、身体に対する意識が薄すぎました。明らかに身体にとっては無理をしているのに、それに気づかないんですね。鈍感力を発揮してしまって、やり遂げてしまうクセがついています」

それがとうとう29年経って、身体がギブ!と言い始めたのがパニック障害として現れたということだった。

前の記事にも書いたように、自分は"感覚"においては世界でも上から数パーセントに入るくらいには"敏感"なほうだと思ってきたから、
鈍感力と言われた時にはハハーッ、恐れ入りましたという感じだった。

たしかに(これもアスペっぽいなと思う特徴のひとつ)今の仕事は、"締め切り"というものが他の仕事より頻繁に・シビアにやってくる職業であり、
締め切りを必ず守ることが、なかば自分のアイデンティティのようでもあった。

学生時代も相当真面目に勉学をしていたほうで、毎週夜を徹してレポートを仕上げていた(本当によくやっていたと思う、今ならお金をもらったとしても無理だ!)。

無理をしているのに"気づかないフリをして"ではなく、素で"気づかない"というのも、先生に言われて初めて自覚して、何だか笑ってしまった。

 

晴れてパニック障害罹患者としての生活を始めてから、
これも(予期不安が一気に増したのと同様)まぁ見事なほどに、
物事に集中(没入)するのに、以前よりものすごく長い時間を要するようになった。

正直、これが一番困った。

安定剤を飲もうが飲むまいが関係なかった。
しかも仕事でも遊びでも関係なかった。

職場に到着して仕事を始めて、捗り始めるまでのムダ時間が長い。
楽しみにしていたライブやトークショー、サッカー観戦でも、「最後まで正常に見ていられるだろうか」の恐怖>内容に対するエキサイト といった時間のほうが半分以上を占めていた。
途中で帰ってしまったライブもいくつもあった。
座席のあるなし関係なく、もうライブに来られない身体になってしまったのかと思うと泣きそうだった。

このように暴落した集中力に、だんだん慣れてきてしまった頃に、私はうつ病になった。